日本サッカー協会は4日、国際親善試合パナマ戦(12日、新潟)とウルグアイ戦(16日、埼玉)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。ベスト16入りしたロシアW杯の主力組が復帰し、本格再始動になるが、森保一監督(50)は若手選手を含めて横一線のサバイバルを強調。W杯で日本に熱狂をもたらしたMF原口元気(27=ハノーバー)やMF柴崎岳(26=ヘタフェ)はいきなり正念場となりそうだ。

 ベテランのDF長友佑都(32=ガラタサライ)をはじめロシアW杯の主力メンバー6人が復帰。南米の強豪ウルグアイと対戦することもあり、ほぼベストメンバーに近い顔ぶれとなった。

 指揮官は「前回(9月に招集)の選手に今回招集した選手をプラスしてどういう化学反応が起こるか。長くキャリアを積んできた選手が、若い選手たちにいろんな経験を言葉で、プレーで伝えていけるように」と話し、世代間の融合を本格的に進めていく構えだ。

 中でも注目はW杯で日本の攻撃をけん引したMF原口とMF柴崎だ。W杯決勝トーナメント1回戦ベルギー戦でゴールを挙げた原口と、起点として攻撃を組み立てた柴崎は今後の大黒柱と期待される存在。だが、今季はクラブで出場機会が少なく体調面に不安が募る中での招集となった。

 そんな2人について森保監督は「個々のコンディションの部分を見られたらと思うし、トレーニングの中からもそこは見たい。我々の活動で現在のコンディションを見極めて、今後の活動をどうしていくかを見ていきたい」と強調。その上で「今回選んだ彼らがアジアカップ(来年1月、UAE)にどれだけ残っていくのか、全員なのか少数になるのか。そこは実力の世界」と続けた。

 森保ジャパンのMF陣は9月のコスタリカ戦でゴールをマークした南野拓実(23=ザルツブルク)をはじめ、中島翔哉(24=ポルティモネンセ)や堂安律(20=フローニンゲン)など勢いのある若手が台頭。W杯で活躍した原口や柴崎も、今回の練習や試合のパフォーマンス次第ではタイトルがかかる重要な大会で“構想外”となる可能性があるわけだ。

 指揮官は「いろんな選手を見ながら強化を図りたい。まだまだ招集したい選手はたくさんいる」とさらなる新戦力の発掘にも意欲的。森保ジャパンは“忖度なし”で激しいサバイバルが繰り広げられそうだ。