森保監督の異例ずくめだった会見舞台裏 指揮官が吐露した兼任の難しさ

2018年08月31日 16時30分

 日本サッカー協会は30日、森保一監督(50)の初陣となる9月の国際親善試合チリ戦(7日、札幌)と同コスタリカ戦(11日、吹田)に臨む日本代表メンバー23人を発表した。今回のメンバー発表にあたっては、日本代表と東京五輪代表を兼任する森保監督だけでなく、周囲にも大きな苦労があった。

 この日の会見は、森保監督がU―21日本代表を率いてジャカルタ・アジア大会に参加しているため、滞在中のインドネシア・ボゴールで開かれた。A代表の発表会見が海外で行われるのは極めて異例。日本サッカー協会は、スポンサーのロゴの入ったバックボードなどを急きょスタッフに輸送させ、現地ホテルの会議室を借りて準備を進めた。何とか会見の体裁だけは整えたが、これまで行われてきたJFA―TVによる会見のインターネット配信は「技術的な問題」(協会関係者)で中継することができず、森保監督の生の声をリアルタイムで届けられなかった。

 選考においても、アジア大会と並行して進めらる異例の形となった。「アジア大会を戦いながら目の前の試合へやることもたくさんある中で、A代表の試合に向けて難しいところもあると感じた」と指揮官は兼任の難しさを隠さなかった。

 12日に森保監督以下、U―21代表チームが離日した後は、協会を挙げてバックアップ。関塚隆技術委員長(57)は「14日からアジア大会に僕も来る予定だったが、A代表(のメンバー選考)の視察のため日本にとどまっていた。技術委員の数名にも協力してもらいながら、森保監督に実際に見たものや映像でチェックしたものを報告していた」と説明した。

 こうした経緯から森保監督は「多くの方の力を借りてメンバー発表ができた。スタートは難しさがあるし、兼任しながらより良い仕事ができるようにやっていきたい」と気を引き締めた。日程の重複などで今後もこうした事態が起こることは十分にあり得る。兼任監督の苦難の道のりは始まったばかりだ。