愛弟子・ミキッチが語った森保戦術のすべて

2018年08月30日 11時00分

森保一監督

 森保サッカーの“申し子”がA代表指揮官の素顔を明かした。9月の国際親善試合チリ戦(7日、札幌)で日本代表を率いて初陣を迎える森保一監督(50)はどんなメンバーを選考し、どんな戦い方を見せるか。3度のJ1制覇を果たした広島時代、6シーズンをともに戦ったクロアチア出身のMFミハエル・ミキッチ(38=湘南)が森保ジャパンの成否を分析。新エース候補に、あのスピードスターを指名した。

 2009年に広島へ入団したミキッチは、12年からチームを指揮した森保監督のもとで6季にわたってプレー。スピードあふれるサイドアタッカーとして重用され、3度のJ1制覇や15年のクラブW杯3位など指揮官とともに、広島の黄金時代を築いた。

 森保サッカーの全てを知り尽くす助っ人は「全員に勝者のメンタリティーを植えつけることが一番重要なポイント。下からしっかりつないで、規律を守って守備をすることをやっていくと思う」と森保ジャパンの行く末を展望。その上で“盟友”の特徴を解説する。

「ピッチでどういう仕事をしなければいけないかというビジョン、アイデアに加えて、ピッチ外でも選手とのコミュニケーションの取り方がうまい。誰にどういう話をしなければいけないのかをしっかり分かっている監督だ。チームのマネジメントが非常にうまい」

 独特の人心掌握術こそ森保流の真骨頂と指摘。そこに名将としての資質を垣間見ることができるという。

「普段は温厚だけど、何か理由があるときには激しく怒る。その“怒る”ことがパフォーマンスじゃなくて、言わなくてはいけないことを見つけたときに怒るんだ。一方で常に選手側にとって選手を守ってくれるし、選手側に立って考えられる。そこが素晴らしい」

 物腰柔らかな語り口で冷静なイメージがある半面、選手を厳しく叱咤する“ムチ”も併せ持つ闘将の一面もあるのだ。

 注目されるメンバー選考では、森保監督が広島時代やU―21代表で導入する3―6―1のシステムが独特な戦術だけに、勝手知ったる古巣の選手が抜てきされる可能性もある。だがミキッチは「私の考えだが、森保さんは元広島だからという基準などでは選ばない。その時に状態がいい選手、能力のある選手を冷静に見極めて選んでいくと思う」と分析した。

 ただ、森保ジャパンにマッチする選手としては「森保さんがどういうフォーメーションでやるのか、まだ分からないが」と前置きしつつ「1人言えるとしたら浅野拓磨(23=ハノーバー)だ」と推薦。森保監督にとっては浅野は入団当時から手塩にかけて育てた選手で、自身の戦術に欠かせないスピードのあるストライカーとしても活躍が期待できる。

 浅野はロシアW杯のメンバーから漏れ、悔しさを胸に再スタートした。25日のドイツ1部リーグ開幕戦では先発出場し、後半30分までプレー。日本代表FW大迫勇也(28)のブレーメンを相手に存在感を示した。森保監督の“愛弟子”が新たなエース候補に名乗りを上げそうだ。