FWリオネル・メッシ(31=バルセロナ)も困惑? スペインサッカー選手会は22日、9月末から同国リーグでストライキを実施する可能性を示唆した。リーグ側は世界戦略の一環として米国企業と15年間のスポンサー契約を結び、一部のリーグ公式戦を米国で開催することを決めたが、これに選手会が猛反発した。

 同国代表主将のDFセルヒオラモス(32=レアル・マドリード)らも参加した会合では、選手たちの不満が噴出したという。選手会のダビド・アガンゾ会長(37)は「この決定は選手、ファン、レフェリーにも影響を与え、一方的かつ敬意を欠くものだ。状況を打破するために動かなければならない。行き過ぎた手段を選びたくはないが、必要なら最後のオプションを行使したいと考えている」と話した。

 選手会がストライキという強硬手段をチラつかせたのは、米国開催だけが問題ではない。昨季はリーグ側がサウジアラビア協会と提携。同国の選手たちを受け入れて、リーグでプレーさせるという異例の事態が起きた。また、日本やアジアに向けたテレビ放映のために開始時間が変更されるなど“母国軽視”の姿勢に反発しているのだ。

 アガンゾ会長は「問題はコモンセンスの欠如。普通ではないことを受け入れさせられてきた。スケジュールは日本や米国に利益をもたらし、サウジアラビア人はお金を払ってやってくる。普通じゃないよ。必要なことではない」と力を込めた。

 一部ではリーグ側に新たな金銭的補償を求めるという妥協案も出ている。しかし、同会長は「選手たちは商品ではない。ファンのことも考えているし、その健康も」と話し、リーグとの対決姿勢を強めている。