【インドネシア・パレンバン21日発】ジャカルタ・アジア大会のサッカー女子1次リーグC組最終戦で日本のなでしこジャパンはベトナムに7―0で圧勝した。勝ち点6でC組1位となり、決勝トーナメントとなる準々決勝(25日、中国または北朝鮮)に進出したが、高倉麻子監督(50)は不満たらたらだった。

 日本は開始から主導権を握ると、攻守両面でベトナムを圧倒。左右サイドから切り込むなど好機を演出し、前半5分にFW菅沢優衣香(27=浦和)のゴールを皮切りに完璧な試合運びで大勝した。それでも指揮官は不機嫌な表情で「もう少し取れたかなと。決定力には不満がある」と話した。

 日本は2010年広州大会以来となる金メダル獲得を狙っているが、準々決勝で対戦する可能性のある強豪中国は1次リーグ2試合で23得点、同じく北朝鮮も24得点と驚異の決定力を見せつけている。もちろん、対戦相手のレベル差があるものの、日本は2戦9得点とライバル2か国に比べると物足りない数字だ。

 4月の女子アジアカップ優勝の日本が「2冠」となるには、他国より多くゴールを奪わなければならない。高倉監督は8強で争う次戦に向けて「修正し、積み上げてきている。全てのプレーの精度を高め、なでしこジャパンらしいサッカーをしていく」と力を込め、必勝を誓った。