森保ジャパン世代交代断行へ一石二鳥のマル秘強化策

2018年08月15日 16時30分

森保一監督

 森保ジャパンに“一石二鳥”の秘策あり――。2022年カタールW杯を目指す日本代表の森保一監督(49)は、困難と言われる「世代交代」の実現に向けて有望選手を抜てきするための“若手枠”をA代表に設定する方針だ。しかも兼務する20年東京五輪で52年ぶりとなるメダル獲得にも、大きなメリットになるという。

 森保監督は就任会見で「世代交代は必要だ」との方針を打ち出している。しかし、来年1月にはアジアカップ(UAE)、その後は2022年カタールW杯アジア予選がスタート。常に勝利が求められるA代表ではどうしても実績のある選手の招集が優先されるため、若手を抜てきするのは簡単なことではない。

 そんな森保監督には“秘策”があるという。Jクラブ強化担当者は「森保さんには信念を押し通す芯の強さがある。そして若手を意欲的に使う指導者でもある。広島時代も結果を出しながら、若手にチャンスを与えていた。代表でも若手の枠をつくって、そこに期待する選手を呼ぶという形はあり得る。それこそ五輪と兼任でやるメリットにもなるしね」と指摘する。

 広島を指揮していたときは、3度のJ1優勝など実績を残した一方、若手選手の育成にも熱心に取り組んできた。粗削りだったFW浅野拓磨(23=ハノーバー)やFW皆川佑介(26=J2熊本)を我慢強く起用して成長を促し、2人とも日本代表に選出されるまでになった。

 森保監督はA代表監督になった際「失敗をすることもあると思うが、そこでビビらず先につながることをやっていきたい」と強い覚悟をにじませたように、常時2~3人の若手枠を設定し、世代交代を加速させる構えだ。同時に東京五輪代表を率いる指揮官としては別の狙いもあるという。

 それは、欧州でプレーする五輪世代選手の強化だ。欧州クラブに所属する選手は、五輪代表の活動ではクラブ側に派遣の義務がないため、招集を拒否されることがほとんど。これがチーム強化の支障となっていたが、A代表ならクラブ側は断れない。A代表の活動を通じ、指揮官の方針や戦術を植えつければ、いざ五輪代表に参戦するときにはチームに順応できるというわけだ。

 すでに候補としてFW堂安律(20=フローニンゲン)やFW伊藤達哉(21=ハンブルガーSV)、DF冨安健洋(19=シントトロイデン)、MFサイ・ゴダード(21=ベネベント)の名前が挙がっている。さらに今後も海を渡る若手選手が出てくるのは間違いないだけに、これまで課題だった“欧州組問題”を解決する一手にもなる。

 デメリットばかりが指摘されるが、兼任の利点を生かし、東京五輪でのメダル獲得とカタールW杯ベスト8進出に向けて強化を進める。