【西野ジャパン】侍ストライカー・岡崎の苦悩「最後にW杯では自分が必要と思ってもらえると信じている」

2018年06月06日 11時00分

まだ復調途上の岡崎

【オーストリア・ゼーフェルト4日(日本時間5日)発】サッカー日本代表の侍ストライカーが葛藤を激白した。4月に左足首を痛めた影響で約1か月半の戦線離脱ながらロシアW杯メンバー入りしたFW岡崎慎司(32=レスター)は“ビッグ3”として好パフォーマンスが期待される一方、体調が整わない現状で代表に選出されたことで波紋を呼んだ。苦悩する背番号9の胸中とは――。

 4月に痛めた左足首の回復が遅れた岡崎は日本代表に合流したものの、リハビリの日々。5月30日のガーナ戦に途中出場し、何とか実戦復帰にこぎつけたとはいえ、約2週間後に迫ったW杯1次リーグ初戦に万全の状態で臨めるのか。

 岡崎:ケガをしていて、自分の中でイメージが膨らんでも、やっぱり(コンディションが)そこに届いていない自分もいる。ただ、まだ2週間ある。全てうまくいっていれば本番で結果を出せるかというと、そうでもない。試合勘も、ボールを使って日に日に良いプレーも出ている。試合もやったし、最後にW杯では自分が必要と思ってもらえると信じている。

 イングランド・プレミアリーグのシーズン中に実戦復帰できない中でロシアW杯メンバー入り。若手有望株を押しのけての選出には一部で疑問の声も上がった。昨年9月以来、日本代表から遠ざかる中での逆転選出には、複雑な感情が胸の内にある。

 岡崎:自分が試合をせずに(W杯メンバーに)入ったというのもある。いろんな選手が外れたのも分かっているし、自分が入ったことで1人の枠が潰れたというのもある。何もできずに終わった場合、W杯に出た喜びは全くなくなる。だから今のままじゃ物足りないし、そういう気持ちを常に持ったまま、このチームで何をしなきゃいけないのか考えながらやらないと。

 岡崎を構想外と考えていた指揮官のバヒド・ハリルホジッチ氏(66)が突然の更迭。西野朗監督(63)が就任し、その恩恵を受けたことも含め、W杯代表入りを素直に喜んでいない。それでも日本代表に貢献したいという意向は強い。W杯本番に向けて新たなチームづくりに取り組む中、W杯経験者として同僚に警鐘を鳴らすことも忘れなかった。

 岡崎:気をつけなきゃいけないのは、良いイメージを膨らませながらも悪いイメージを頭に入れておくこと。危機感を常に頭の中に持っておきながらW杯に突入する。チームの中に良い雰囲気があったとしても、選手たちの中で常に危機感があって「これはもっと準備しとかなきゃいけない」という空気が流れていないといけない。そこはこのチームに必要なことかなと思う。

 この日の紅白戦では1トップで起用された。まだコンディションは万全とは言えない状況でも3本全てに出場し、ピッチを走り回った。本人の言葉通り順調な回復を見せているが、W杯本番ではどのような起用法になるのか。

 岡崎:今のところは1トップ。右も左もシャドーもできるという認識は監督の中にある。先発じゃなくても、途中からの必要性はW杯で感じている。使われたときにどのフォーメーション、どのポジションでも瞬時に認識して対応していくのはたけているので、それを出せるところまで持っていければいい。

 コンディションが悪いながらもW杯メンバーに選ばれた。批判の声は消えていない。「それを認めさせるのは結果しかない。そういう強い思いはある。監督からも必要だと言ってもらえた。その期待に応えたときに、来てよかったなと思える」。侍ストライカーは覚悟を持って3度目のW杯に臨む。