【西野ジャパン】武藤「W杯は加速力勝負」

2018年05月28日 16時30分

代表合宿で練習する武藤

 ブレークの裏には何があったのか。国際親善試合ガーナ戦(30日、日産)に臨む日本代表で注目はドイツ1部リーグ・マインツのFW武藤嘉紀(25)だ。今季公式戦で10ゴールを挙げてロシアW杯代表候補入りを果たしたストライカーを、元日本代表FW武田修宏氏(51=本紙評論家)が代表合宿で直撃。覚醒の理由とW杯本番での“秘策”を探った。

 欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランス)で10得点は立派だね。大柄で屈強な選手が多いドイツでフィジカルに劣る日本人が競り勝つのは大変なことだし、世界中から名選手が参戦する中で助っ人ストライカーとしてドイツでゴールを取り続けたのは本当に素晴らしいことだよ。

 そこで日本代表合宿に出向き、武藤本人にストライカーとして成長した理由を聞いてみた。これまではDFラインに引っ付き「厳しくマークされることも多かったのでボールをもらう前に引いたり、中盤のギャップに入ったり…。そこからゴールが取れるようになっていった」と、自分の動きの質を変えたのがきっかけだったみたいだね。

 これまではDF陣との駆け引きがメインで、ギリギリのタイミングで飛び出しても“接近戦”では潰されていた。そこで武藤は「誰かが教えてくれるものではない。だから自分なりにどうすればいいのかを考えて」と、少しずつ味方からのパスの受け方やボールの引き出し方を工夫したってわけだね。

 それに「強豪との試合で点を取れたのも自信になった」とも。欧州チャンピオンズリーグに出場するようなクラブからもゴールを奪えるようになり、しかもリーグ終盤はクラブの2部降格を阻止するようなパフォーマンスを出せたから、メンタル面も向上。ロシアW杯に向けて自信満々って雰囲気だったよ。

 それと本番に向けて強豪国との対戦で何が求められるかも質問した。武藤は「例えばコロンビアとやっても(得点の)チャンスは少ないでしょう。やはりカウンターが主体になると思うけど、そのときのスピードが大事になる」。ボールが出た瞬間に「ヨーイドン」で走っても優位には立てないから加速力で勝負するようだね。

 単純にDFの裏に走り込むのではなくて、2列目から飛び出すように加速していければ、相手よりも先にボールを保持できる。武藤は「コンパクトな陣形で戦えればいい。一度、引いてから(DFの)裏を狙っていけるし(相手よりも先に)加速もできる」と、早くもW杯本番へのイメージを膨らませていたよ。

 連日、行われている日本代表の練習でもキレのある動きを見せて好調をアピール。安定感はチームの中でも際立っていたし、何よりストライカーとして自信を得たのは頼もしい。これまで代表では目立った結果は出せていないけど、今回は期待できそうだね。