西野ジャパンがいよいよ本格始動する。6月14日(日本時間同15日)開幕のロシアW杯に臨む日本代表の西野朗新監督(63)は、国際親善試合のガーナ戦(30日、日産)に向け、21日から国内で合宿をスタートさせる。選手たちはW杯最終登録メンバー23人を巡る最後のサバイバルレースに突入するが、新指揮官の前では絶対にやってはいけない“NG行動”があるという。

 かつて西野監督に指導を受けたことのある選手たちは「練習中でもほとんど怒らないし、声を荒らげるようなこともほぼない」「真面目で選手ともコミュニケーションをとってくれる」との素顔を語る一方で、意外な“裏の顔”もあるという。

 1996年アトランタ五輪を目指す代表チームで西野監督の指導を受けた元Jリーガーはこう明かす。「ある選手が試合で交代となった時に、スネ当てを地面に叩きつけた。それを見た西野さんは、すぐに選手を呼び出し『オレにそんな態度をとった選手は初めてだ』と激怒しました。コーチにも『監督の前で何てことを』と説教されて、その後は代表に呼ばれなくなった」

 またJ1G大阪の監督時代にも同じようなことがあったという。「ある外国人選手が交代の時に、やはり脱いだユニホームをピッチに投げつけたそうです。ブラジル人FWだったのですが、西野さんは良く思わなかったみたい。(ブラジル人FWは)オフには契約を解除されていました。その後、別のJクラブに移籍した時には、G大阪時代について『僕は子供だった』と話していたそうですよ」

 選手が悔しさを紛らすため、ピッチに物を投げつける光景はよく見られるが「ふがいない自分に腹を立てた」というのが表向き。しかし西野監督には、自身に反発する態度を見せたと映るようだ。仮に日本代表選手が練習や試合で同じような態度をとれば、厳罰は必至。W杯最終登録メンバー入りも絶望的となる。

 前出の元選手は「西野さんは意外に体育会系なんですよね。五輪代表時代も少し態度が悪い選手が何人かいて、そいつらがクラブユース出身だったから(高校や大学出身選手と比較し)『クラブ上がりのやつらは…』って言ってましたしね。西野さんは監督になってもスターなんです。今では経験も積んで名将になり、そんなには怒らないでしょうけど、やんちゃなタイプの選手は気をつけたほうがいいですよ」。

 特に今回は緊急登板となっただけに、W杯までにイレブンを直接指導する期間は約1か月しかない。選手の見極めはもちろん戦術を浸透させ、チームを束ねるには時に厳格な姿勢も必要となりそうだが、果たして…。