ドルト香川W杯ピンチ 西野監督厳しい決断か

2018年05月08日 16時30分

左足首の回復が遅れている香川

 日本の背番号10が大ピンチだ。2月に痛めた左足首の回復が遅れているドイツ1部ドルトムントのMF香川真司(29)は負傷の悪化で5日のマインツ戦でベンチ外となり、今季リーグ最終戦となる12日のホッフェンハイム戦での復帰が絶望的な状況となった。実戦不足の香川が万全の状態で日本代表に参戦するのは厳しい情勢で、ロシアW杯最終登録メンバー23人の選考に向けて西野朗監督(63)は難しい決断を迫られそうだ。

 欧州から帰国した日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)は7日、都内で取材に応じ、滞在中に香川と面会したことを明かした上で「ケガでね、そこは心配だね。2月からだからね。それまで1月は(パフォーマンスも)良かったのに…」と現状への不安を口にした。

 協会トップの顔が晴れないのも無理はない。香川は2月10日のハンブルガーSV戦で負傷した左足首の回復が遅れ、日本代表が臨んだ3月の欧州遠征では招集を見送られるなど、いまだに実戦復帰できていない。

 さらに試合に出場できていない3か月間は、リハビリに時間を要して練習もまともにできない状態。3月下旬に個人トレーニングを再開したものの、すぐに治療の日々に逆戻りした。それでも4月19日にはチーム全体練習に合流し、同29日のブレーメン戦で待望のベンチ入り。復活は秒読みとなったが、またも患部の状態が悪化して復帰のメドが立たなくなった。

 こうした現状に日本代表OBも「香川は、試合に出られていない他の選手の状況とは全く意味が違うでしょう。(リハビリのために)負荷をかけた練習をできていないからね。(W杯に向け)コンディション的には厳しいんじゃないかな」と指摘する。出場機会がないことによる試合勘不足は実戦復帰すれば解消できるが、練習が長期間できないと体力や筋力が低下し、対人プレーの感覚を取り戻すにも時間が必要となる。そうした状況もあり、香川への不安に拍車がかかっているのだ。

 西野監督は以前から香川の実力や代表への意欲を高く評価。14日に締め切りとなるロシアW杯予備登録メンバー35人、18日発表予定の壮行試合キリンチャレンジカップ・ガーナ戦(30日、日産)に臨む約30人に選出されるのは確実とみられているが、31日に決定する最終登録メンバー23人に残れるかは微妙な情勢だ。

 特に欧州視察で香川と面談した西野監督は「本大会までにトップパフォーマンスに戻ってくれればと思う選手もいる」と完全復活を待ち望む一方で「コンディショニングは本当に大事だ」と話すなど、複雑な胸の内をのぞかせている。果たして指揮官はどんな決断を下すか。