44年ぶり女子オートレーサー「東スポ杯」デビュー!

2011年06月07日 16時48分

【白鳥幹太:ギャンブル裏街道】初夏の到来とともにタンスや押し入れを探っていたら一冊の本が出てきた。タイトルは「部下は上司を選べない」。数年前に同 僚にもらったものだが、幸いにも「今は読む必要はない」と思いそのまま放り投げておいた。ほこりまみれになった一冊の本を眺めながらある女性の顔が浮かん だ。44年ぶりの女子オートレーサーを目指す坂井宏朱(27)だ。
 昨年9月から始まった養成所での訓練も最終段階を迎え、現在は7月初旬の卒業へ向けラストスパートの実地訓練を積んでいる。そんな時にある情報が舞い込んできた。女性候補生2人の師匠が決まったというのだ。
 坂井の師匠はオート界を代表するトップレーサー・永井大介(34=船橋)。佐藤摩弥(19)の師匠は吉田幸司(42=川口)だ。選手になる前から憧れを抱き続けたスター選手をいきなり“上司”に迎えるなんて彼女も相当な幸せ者と感じた。
 そもそも坂井がレーサーを目指すきっかけになったのは2008年の川口スーパースター王座決定戦。彼氏に連れられて行った初観戦で永井の走りに“ひと目ぼれ”。そんな経緯があっただけにまさか意中の人の直接指導を受け、デビューに至るとは思いもよらなかった。
 永井にとっても弟子を取るのは今回が初。どんな熱血指導をするのか今から楽しみでならない。叱咤激励、ダメ出し、師弟愛…。永井の了解のもと、弟子がデビューするに至るまでを紙面、webで公開する予定だ。

 これも奇遇。卒業とともに「順調にいけば」の条件つきではあるが、坂井のデビュー戦は7月末の船橋「東スポ杯」に予定されている。今から14年前、森且行の登場以来、久々の“大物新人”がデビュー。灼熱の船橋バンクで何かと話題を提供してくれるはずだ。
 オートレースの最大のウリは「ハンデの妙」。スタートラインではるか前に位置するB級選手にS級強豪選手がコロッと負けてしまうことも多々ある。昨年、最大のハンデ差があったレースは110メートル。坂井には果たしてハンデがどれだけ与えられるのか。
 ヒロミの挑戦——。SGグランドスラムを成し遂げた師匠は果たしてデビューまでの短期間で何を伝授するのか。東スポでは師弟ともども追い続けるつもりだ。