森且行が女子レーサー参入を歓迎する理由

2011年08月09日 16時40分

【白鳥幹太:ギャンブル裏街道】31期新人のデビュー戦となった船橋オート「東スポ杯」は女子レーサー・坂井宏朱効果もあり、異様な盛り上がりを見せた。 本紙では連日、1R開始前から夕練終了後まで坂井に密着。紙面と動画で読者、視聴者に何かと“有益”な情報を提供できたのも、すべて周囲の選手のおかげだ と思っている。
 師匠・永井大介を筆頭に一門の西村健、池田政和、西原智昭には多くの助言をもらった。また永井と同期で船橋に参戦した時は必ず永井のそばにロッカーを構 える森且行(37=川口)にはいろいろ騒がしく迷惑をかけてしまった。ロッカー配置は壁側から順に永井、坂井、池田、森の順。永井、坂井の師弟周辺に連日 多くの報道陣が群がり、うっとうしく思われていたに違いない。
 森には前検日に“その旨”を伝え、頭を下げに行ったが、最終日に改めて「おわびとお礼」を兼ねてあいさつに行った。3R発売中、ちょうど集中豪雨があっ た時間にロッカー周辺に森が一人でたたずんでいた。今回の騒動には好意的で、自身のデビュー当時を振り返りながら様々な思いを語った。
「迷惑かけた? とんでもない。女子が入ってきてくれて素直にありがたい気持ちだよ。注目されるのはいいことだしね」
 31期旋風。坂井以外の3人で節間11勝を挙げたことにも感心している。「マスコミが入るとかえってみんな頑張るんだ。そういうもんだよ」とさすがスターならではの言葉。説得力が違う。
「彼らはみんな速くなるよ。養成所のレベルが高かったのもあるかもしれないけど引っ張り(成績上位者)がいいから全体的なレベルアップにつながってるんじゃないか」
 坂井が最終日に3着に入り、永井とともにひと安心の表情を見せていたのが印象的だった。果たして森も師匠と呼ばれる日は来るのか。
「川口はまだ23期だし、僕らの25期に回ってくるのは6年後じゃないかな。その時は僕も44か…」と天を見上げ苦笑いした。
 坂井にはいつか最重ハンで戦いたいとの壮大な目標がある。デビュー前に語っていた夢を森に伝えてみた。すると5日間、2つ隣のロッカーで坂井を見続けた男は目を見開いてこう断言する。
「決して無謀じゃないと思うよ!」 
14年前のデビュー当時から業界の顔として引っ張り続けた男は、女子レーサー参入を大歓迎しているのだ。