11年ぶり〝珍事〟…雨で池田快勝

2011年08月23日 16時39分

【白鳥幹太:ギャンブル裏街道】長くギャンブルをやっていると自然と先入観が植えつけられてしまう。そのほとんどは「券」に対して有益だからこそ頭にこびりついてしまい、簡単には離れないことも多い。
 オートレースでは「雨の釜本」「ブチの岩田」との格言もある。絶対的な信頼度を代弁したものだ。その反対に「雨の池田(政和)」といえば、黙って消しとして多くのファンに知られていた。だが、その思いもそろそろリセットしなければならない時期にきている。

 好メンバーが集った21日の船橋オート優勝戦は雨巧者が揃い激戦。残念ながら走路が濡れた時点で池田に勝機は薄れたと思ってしまったが、まさかまさかの力走でV。通算59回目の優勝を飾った。
 レース後のウイニングランでは普通開催では珍しく紙ふぶきが舞っていた。コアな船橋のファンも池田の力走にじっとしていられなかったのだろう。
 レース直後の池田は無邪気な笑顔で仲間にこう報告した。
「雨で優勝したのはオールスター以来、2回目だから!」
 59回もの優勝歴を誇る男がはっきりとそう言うのを聞いて驚いた。00年の船橋SG「オールスター」以来となれば、11年ぶりの“珍事”となる。
「S行けて序盤の展開も大きかったですけどね。ま、この1回だけで(雨も得手とは)言い切れないですけどね」
 同期・浦田信輔と並び超一流でありながら、雨走路になればお手上げの典型選手であったが、近況は以前ほど“圏外”に去ることは少なくなっていた。
 思えば池田が優勝する5時間前。自分のこと以上に心血を注いだ“弟弟子”の女子オートレーサー・坂井宏朱が初白星を飾っていたのは見逃せない。
「試走が終わってから坂井本人より緊張してたのが池田さんだからね。あんなに硬くなってる池田さん初めて見ましたよ」と後輩にも冷やかされていた。