久留米競輪GⅢ「開設73周年記念」(第28回中野カップレース)が25日、開幕した。雨中の決戦となった初日は3連単6ケタ配当の特大車券が2本飛び出したものの比較的本命サイドで推移。メインの12R特選は郡司浩平(31=神奈川)が6番手2角まくりで勝利。幸先いいスタートを切った。

 V争いの前哨戦を制してシリーズの顔を印象づけた。さすがS班戦士。6番手からの一撃が決まった。

 レースは赤板過ぎに上昇した渡辺一成(38=福島)―小松崎大地(39=福島)―成田和也(43=福島)の福島勢に町田太我(21=広島)―清水裕友(27=山口)の中国コンビが鐘前から反撃態勢に出たが渡辺が先手は譲らない。

 清水のアシストで4番手に入り直した町田が最終2角で再びアタック…。前団のつばぜり合いを見極めた郡司にしては願ってもない好展開だ。

「町田君は脚を使っていたし、止まったのは分かったので、清水君を目標にして越えられれば…と」

 2角手前からスパートした郡司の快速に3角手前では小松崎も番手発進で抵抗していたが及ばず、郡司とマークした武藤龍生(31=埼玉)とワンツーフィニッシュ。同級生コンビで決まった。

 勝利はしたが「いい組み立てとは言えない。スキ、油断で(清水に)入られた。上のレースにいくほどスキはなくしていかないといけない」。幾多の激闘を繰り広げてきたレーサーだからこそ、反省して、すぐに改善する。

 ファイナリストとなった岸和田GⅠ高松宮記念杯から中4日の転戦。疲労困憊だが「余裕はなかったけど気持ち的には集中して臨めている」。二次予選12Rも王者の走りでライバルを蹴散らし、主役の座を不動にする。