取手競輪GⅢ「開設72周年記念」(水戸黄門賞)が4~7日の日程で開催される。悩めるS級S班・宿口陽一(38=埼玉)は、初日特選12Rで自力勝負を決意した。

 アッと驚くGⅠ初制覇から間もなく1年。今年は赤パンの重圧や体調不良の影響もあって苦しい戦いが続いているが「やっと前回、手応えをつかめた気がします。久々にバンクに吸い付く感じがあったし」と反撃の糸口が見つかったようだ。

 連覇がかかるGⅠ高松宮記念杯へ弾みを付けたい今シリーズ。初日特選は関東4人となったが「自分でやります」と即答した。

「(神山)拓弥は『(地元の後ろの)3番手に行ってください』って言ってくれたけど、茨栃はラインだしそこに割って入るのは…。それに、とにかく今は動いて脚を戻したいので。ここは割り切って自力を出します」

 練習仲間の叱咤激励も宿口の奮起の材料となっている。「平原(康多)さんからは結構厳しいことを言ってもらっています。でも苦しい時期にそうやって言ってくれるのは本当にありがたいことだし、あとは自分がそれをどう生かしていくか。なんとか結果で応えられるように。今年は去年を上回るくらい(の6月)にします!」とまくしたてたS級S班が、出遅れた今年前半の分を、ここから一気に挽回していく。