宇都宮競輪GⅢ「開設73周年記念 宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」が19日、開幕する。

 真杉匠(23=栃木)が地元のニューリーダーとして挑む4日間だ。前回のいわき平GⅠ日本選手権はノビノビプレーを連発。苦しさをさほど感じさせない洗練とした立ち回りでひょいひょいと決勝まで勝ち上がってきた。

 特筆すべきは2年連続してダービーファイナルへ乗ったことだ。「去年に比べて点数も内容も充実して迎えられたし、走っていてすごく楽しかったんです。今年はお客さんがたくさん入っていたから」とレースや雰囲気を見渡す余裕もあったが、同時に上位とのレベルの差を痛感したという。

「ダービーの前、伊豆のベロドロームの講習会で脇本(雄太・33=福井)さんと一緒でした。練習で後ろに付かせてもらったのですが、スピード含めて何もかもが自分と違ったんです。(ダービー)決勝でも対戦したけど、まったくでした…」と完敗を喫し唇をかんだが、2年連続してあの平原康多(39=埼玉)を背にブンブンと駆けた度胸と覚悟は大したものだ。

 平原や脇本らの若きころのような匂いを感じとることができ、大舞台で輝きを放つ力強い魅力を感じさせる。

「今、自分のやるべきレースをして決勝に乗れれば。優勝とか(を目指すの)はそこからですね」と初日特選12Rも、地の利を生かしたド迫力先行で持ち場をまっとうする。