福島県のいわき平競輪で開催中のGⅠ「第76回日本選手権競輪」の3日目(5日)の12Rガールズコレクションに出場する児玉碧衣(26=福岡)は、妹弟子の尾方真生(22=福岡)への特別な思いを打ち明けた。

 最近の尾方は行きっぷりのいいロング先行でめきめきと頭角を現している。妹弟子の活躍をどのように受け止めているのか?

「真生はまくりのキレはないけどダッシュがあるから先行したら強いんですよ。でも最初はまくりばかりで勝てなかった。だから『今しかできないことをしたら。カマシで力をつけていけばいい。そうすれば報われる』とアドバイスしました」

 同門の絆とはいえレースとなればライバル同士。それなりの緊張関係があるべきで、むしろなければただのなれ合いになってしまう。 

「姉弟子のプレッシャ―ってあるんですよ。だって私が真生に勝っても普通だけど、もし負けたら『姉弟子の児玉碧衣に勝った尾方真生』って新聞の見出しになるでしょ(笑い)。実際に優香さんに勝ったとき、『絶対女王を破った碧衣』って書かれましたから。すごく緊張します」

 その中でも気軽に接することのできる環境が大事だと児玉は強調する。

「デビューして、優香さんのようになりたいと思っていて。でもそのとき(小林はナショナルチームにいたため)すでに久留米にいなかったんです。だからアドバイスを受けられる機会が少なくて、自分で切り開いていくしかなかった。だから教えてくれる人が近くにいるってすごくうらやましい。もし、あのとき優香さんが久留米にいたら、もう少し早く強くなっていたかも(笑い)」

 尾方に当時の自分に重ね合わせたからか、最近は過去を振り返るシーンが増えたという。

「あのころの私はどうやってやるべきことを見つけてきたのかとか〝私、頑張ってきたな~〟って自画自賛してみたり(笑い)。だから真生や他の後輩からアドバイスを求められたら『今しかできないことを思い切って試せばいい』って言ってます」

 12Rは姉弟子としてのプライドを全開に出して尾方の挑戦を受けて立つ。