日本競輪選手養成所の「第121回生・第122回生卒業記念レース」が5日行われ、121期(男子)は在所28位の纐纈洸翔(こうけつ・ひろと、19=愛知)が優勝。男子の愛知県勢では78期の若松将弘氏(引退)以来、3人目の卒記チャンプとなった。

 纐纈は「素直にうれしい」と喜びを表現。121期のチャンピオンを決める最終決戦の前は「絶対取ろうという気持ちはなかった。『無』でいった。みんな強いので」と明かした。

 レースは5番手で周回を重ねた。前が激しく踏み合う戦況を見極め好機を窺っていた。高速戦で「脚にきていた」ものの、最終3角からは力を振り絞ってまくり気味に外を強襲。

「4コーナーで外に中釜(健次)さんがいて差されるって思ったが押し切れてよかった」

 中学3年生の時にユーチューブで「ツール・ド・フランス」を見て自転車に興味を持ち、進学した高校(愛知産業大学工業高)にたまたま自転車部があったことも、纐纈には運命だった。

 目標選手は深谷知広(32=静岡)。「先行力があって他の選手を寄せ付けないところ」に憧れており、自身も先行メインで戦っていくことにブレはない。

 7月からの本デビュー後は「9連勝」を第一目標に掲げ、いつかは「GⅠが取れれば一番いいが、グレードレースで先輩方と戦っていけるようにしたい」と抱負を語った。