2020年9月から行われた大規模改修を終え、26日にグランドオープンする玉野競輪場で24日、「玉野競輪場、再始動。」と題した記念式典が開催され、オープニングセレモニーには柴田義朗玉野市長ら関係者が出席しテープカットを行った。

 大規模改修の目玉は26日にグランドオープンする「KEIRIN HOTEL 10」。日本初のスタジアム一体型ホテルとして新装された。

 ホテル名の「10」は9人でレースが行われることが多い競輪に由来し、宿泊者が〝10番目の選手〟になった気持ちで過ごせるように、との思いが込められており、客室内はスタイリッシュなロッカールームをイメージ。

 インテリアや備品は競輪場から出た廃材を再活用し、各フロアは車番にちなみ9色から配色されたテーマカラーを採用するなど芸は細かく、競輪場の雰囲気があちこちにちりばめられている。なお選手宿舎・管理棟を兼ねているため、レース開催中は利用制限がある。

 本場ではひと足先にミッドナイト競輪を2節開催したがいずれも無観客で、26日から始まる「GⅢ「開設71周年記念」(瀬戸の王子杯争奪戦)が正式なリニューアルオープンとなる。

 玉野市、宇野港は瀬戸内海の島々を舞台に行われ世界的に注目を集める「瀬戸内国際芸術祭」の玄関口。だがこれまでは周辺に大型の宿泊施設がなく通過地に過ぎなかったが、当ホテルの誕生で長年の課題は解消された。

 柴田市長が「この施設の活性化が持続可能な街づくりに貢献すると信じます」と話すように、観光需要に応え地方創生に貢献する新たなスポーツ・エンタテイメント施設として期待が高まる。