大宮競輪場のS級シリーズ(FⅠ)が24日、開幕した。初日の特選12Rは脇本雄太(32=福井)が圧倒的なパワーでぶっちぎりの勝利。他の6人を全く相手にしなかった。

「500バンクが久しぶり過ぎて、とにかく全力でいこうと、それだけでした。3月のウィナーズカップの前に体感をつかめれば、と思います」

 来月行われるGⅡ「第6回ウィナーズカップ」(18~21日)は大宮と同じ500バンクの宇都宮。今節はそこに向けて感触をつかむチャンスでもある。冷静に現状を説明する脇本だったが、他の6人や参加選手は「レベルが違う」「FⅠを走っちゃダメ」とがく然としていた。

 特に脇本の番手勝負に出て取り切った新山将史(31=青森)はダメージが大きかった様子。レース後、管理棟の端の方で横たわり、息絶え絶え…。

「こんなの初めて…。番手を取り切った後の記憶がありません」

 残り1周を過ぎる辺りから、その後どうなったのかまるで思い出せないと、真っ青だった。