
奈良競輪GⅢ「開設71周年記念 春日賞争覇戦」が10日に初日を開催した。猛者たちの集う初日特選12Rを制した吉田拓矢(26=茨城)は「なかなかいい感じでしたよ。変な感じだったけど、すっげえスピードでした。あれが最後のひと伸びにつながった」と心地よさげだった。
レースのポイントは数か所あった。まずは青板バックで古性優作(30=大阪)を突っ張ったシーン。「あれをしないと後方になってしまうから」と、後手に回ると巻き返しの厳しい短走路への対策はバッチリだった。
2車で飛び出してきた新山響平(28=青森)を受けて中団が理想も、松浦悠士(31=広島)に割り込まれてしまったのはご愛嬌。それだけ松浦がうまかった。
「松浦さんがなかなか出切れていなかったので、どうなのかと思って構えしまった。反省でしたが、あの場面以外はいい反応だったし動けていた」
そして最大のハイライトは2角から仕掛けた場面。肝と言ってもいい。
古性の頭突きが尻に入ったのだ。ダイジェストを確認すると確かに吉田の尻を押している。そのため吉田は予想以上に加速。運をも味方につけて自信のゴールインとなった。
古性も「2角は危なかった。結果的に尻を押す形になったのが…」と敗因のひとつに当プレーを挙げた。
吉田は「脚はたまっています。新車も流れるし、使いこなせそう。あとは仕掛ける勇気だけ!」と刺激ある一戦を終え、気持ちよさげに汗をぬぐった。
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