奈良競輪GⅢ「開設71周年記念 春日賞争覇戦」が10日に開幕する。

 地元エースの三谷竜生(34=奈良)が燃えている。前々回の四日市Sは3走ともに自力で戦い激しく積極的だった。決勝は若手機動型を相手に赤板から2周先行するも末脚を欠いて大敗した。

 だが「2周はさすがに長かったですね。上でやるには自力を出しておかないときついと改めて感じました。でも自分は最初から2周(駆けるぐらい)のつもりでしたから」と結果はどうあれ、脚に刺激を入れ収穫を手にした心地よい敗戦だった。

 その後は「四日市の後は前橋が打ち切りになったけど、いい感じを維持できているし状態はバッチリです。(記念を)獲るつもりで仕上げてきた」と自信に満ちあふれている。

 一次予選11Rは脇本雄太(32=福井)マーク。数年前までは脇本の番手は三谷の指定席だった。近年の三谷は安定してビッグ戦線に名を連ねてはいるものの、グランプリを制覇した2018年頃と比べると物足りなさは否めない。

 けれども、まだ34歳。決して〝昔の名前で出ています〟ではなく、まだまだ老け込む年齢ではない。

 脇本の番手を回るのは去年8月いわき平のGⅠ「オールスター競輪」の二次予選以来で、その時はワンツーを決めている。脇本も久しぶりの実戦だ。ゴールデンコンビの再結成を祝い、地元バンクで自ら輝きを取り戻す。