松山競輪のFⅠナイターは26日に最終日を開催する。メインは12Rに行われるS級決勝戦。九州4人が打倒・犬伏湧也(26=徳島)をスローガンに掲げて一枚岩となった。

 まず井上昌己(42=長崎)が「5番手なら考えるけど4番手なら折り合う」と福岡トリオの話し合いの前に早々と位置を表明した。

 同期の坂本健太郎(41=福岡)から「2番車で、それにアテネだからスタートは取れるでしょ」と持ち上げられると「おお、スタートだけカーボンで走ろうかな」と冗談で返すなど和気あいあい。坂本も「それなら当然3番手でしょう」と納得した。

 あとは岩谷拓磨(24=福岡)と原口昌平(28=福岡)の2人のジャッジにゆだねられた。両者は長い話し合いを重ねた結果、原口―岩谷の並びとなった。

 岩谷は「人生初の番手回り。去年、師匠(吉岡稔真氏)から『人の後ろを回るのも自力で戦う上でいい経験になるし勉強』と言っていただいたから、今回は原口さんに付かせてもらいます」といきさつを明かした。

 原口の今節はキレ味たっぷりの立ち回りで、2日目の12R準決では犬伏を苦しめた。「準決は犬伏君の番手に飛び付くイメージで踏んだ。でもなかなかピッチが上がらず内で厳しかった。あのパワーはすごい。決勝は4人の力で犬伏君にぶつかりたい」と九州の先陣役を買って出た。

 2人の連係と言えば昨年11月の佐世保FⅠの決勝以来。その時は岩谷が前回りで原口が優勝している。「こっちは4人とも玉持ち。相手が特大バズーカ一発だけど、こっちはピストルが四発ある。ドンドンパっと抵抗したい。4車だからドンドンドンパッか。それなら昌己さんが優勝しちゃいますね。結局、持っていくのはあの人なんですよ(笑い)。」と坂本が勝負の2分戦を推理した。

 はなはだ一方的だが打倒、犬伏への機運は高まっている。