大宮競輪GⅢ「東日本発祥73周年 倉茂記念杯」は18日、12Rでいよいよ決勝戦が行われる。17日の準決勝で犬伏湧也(26=徳島)との壮絶な踏み合いを演じた深谷知広(32=静岡)がレース後、率直な思いを語った。

 かつて怪童と呼ばれた深谷も今は若手の挑戦を受ける立場になった。17日の準決10Rでは話題のスーパールーキー犬伏湧也と初めて対戦。「モガき合いになっても力勝負をしようと思った」と胸を貸した。

「犬伏君がしっかり先行しにいってくれたので、力勝負ができました。行ける手応えはあったけど合わされた。勝負としては負けましたね」。ゴール寸前で微差かわして先着を果たしたものの、内容での敗戦を認めた。

 しかし、そう話す深谷の表情は実にスッキリしていた。それは「自分がデビューしたころを思い出した」からだろう。「自分も先輩たちに力勝負を挑んでいた。先輩たちはこんな感覚だったんだろうなと。今日は新しい力を感じましたね」

 結果的に新鋭を封じてつかんだファイナルの切符。決勝では初日特選と同様に、二段駆けも十分な地元ラインに挑むことになる。

「車番的に難しいですけど…。ゆっくり作戦を考えてなんとか頑張りたい。体もしっかりケアします」

 先行選手のプライドをかけて臨む深谷が地元勢に立ちはだかる!