立川競輪のGⅢ「開設70周年記念」(鳳凰賞典レース)は5日、2日目を行った。二次予選12Rでは平原康多(39=埼玉)がまさかの打鐘前落車、左肩打撲で途中欠場となった。平原の前を走っていた伊藤慶太郎(28=埼玉)が最終的にまくって1着だったが、険しい表情を崩せなかった。

 打鐘前2角で伊藤の前輪が松村友和(42=大阪)の後輪にハウス。バランスを崩した伊藤の後輪が平原康多の前輪を払い、平原はまさかの落車…(松村失格)。

 伊藤は「自分の動きが悪くて平原さんを落車させることになり申し訳ないです。すかさず行こうとしたら松村さんの後輪に当たってしまい」。顔面蒼白でレースを振り返った。

 平原が落車した時点では「平原さんが落車したと分かったのはゴール後で、後ろには誰かいると思っていて」と絶体絶命の後方になったが、最終3角過ぎから懸命に外を踏むとなんと1着に届いた。

 準決12Rは一人での戦いになってしまうが「平原さんの分まで、変なレースはできない」と気持ちを切り替えて臨む。ショックは大きいが、とにかく力を出し切ることに集中。脚は本物だけに、3日目は気持ちよく波乱を起こす。