四日市競輪のナイターGⅢ「開設70周年記念」(泗水杯争奪戦)は9日、決勝戦を行い、単騎の坂井洋(27=栃木)が同じく単騎だった浅井康太(37=三重)の仕掛けに乗ってまくり強襲。ゴール前の大接戦を制して、GⅢ初優勝を飾った。

 無欲の一撃がさく裂した。「(周回中は)後ろに地元の浅井さんがいたので、先に仕掛けて浅井さんと勝負できれば、って思ったけど(途中で8、9番手で入れ替わり)逆になっちゃいました」。赤板を最後方で迎えたが、目の前の浅井が好回転のまくりを放ったことで、これを追いかけた坂井に勝機が訪れた。

「1位かなって、つい手を上げちゃった(笑い)。お客さんの声で(自分が優勝だと)わかりました。まだ実感がわかない。たまたま取っちゃった、って感じですね」

 大仕事をやってのけた115期の在校1位は、年末にヤングGP(静岡)も控えているが「まずは次のFⅠ戦を頑張りたい。せっかく追加をいただけたので」と次走に全力投球の構え。この優勝を機にさらなるステップアップを目指すスター候補に今後も注目していきたい。