防府競輪GⅢ「開設72周年記念」(周防国府杯争奪戦)は最終日の3日、11Rで決勝戦(V賞金381万円)が行われ、清水裕友(26=山口)が優勝。地元記念4連覇を達成した。GⅢ優勝は7回目。なお、4日間の総売り上げは56億円超で目標の52億円をクリアした。

 大エースの清水が2002年4月以降の4日制では初となる同一記念4連覇の偉業を達成した。「競輪界で誰もやったことがないことができたらいいなと思っていたので競輪史に名を残せたかな」。

 スタートで決まった。「一番の仕事だったので必死。全力でS行ったのは初めて」。1番車の好枠を利し前取りに成功。宮本隼輔(27=山口)を迎え、清水―山下一輝(32=山口)―柏野智典(43=岡山)の中国勢が正攻法。青板バックで動いた阿部拓真(30=宮城)―和田圭(35=宮城)に小原太樹(33=神奈川)、諸橋愛(44=新潟)の単騎勢が切り替え、5番手に下げた宮本は鐘4角からひとまくり。宮本のスピードは快調で乗った清水は4角で勝利を確信。山下も3着となり、年に1度のお祭りは地元勢が表彰台独占の大団円だ。

 この優勝で賞金上積みにも成功し、4年連続のグランプリ出場はほぼ当確。「デカい」と話したのはつかの間で「タイトルを取ることを目標にやっている」と、余韻に浸るのは1日だけ。照準は次の小倉GⅠ「競輪祭」(18日~23日)に合わせる。「しっかり集中して頑張りたい」と輪界の高杉晋作はさらなる精進を誓っていた。