福井競輪場でS級シリーズ「市田佳寿浩カップ」が5日に開幕。地元地区の近畿は村上義弘(47=京都)を筆頭に三谷竜生(34=奈良)、南修二(40=大阪)らトップ選手が顔を揃える。強力連係で外敵撃破の構えだ。フレッシュなところでは9月和歌山でS級特昇を果たしたルーキー上野雅彦(19=香川)が視線を集める。


 上野は本格デビュー後、勝ちっぱなしの18連勝でA級を卒業した。養成所の在所成績は5位。犬伏湧也(26=徳島)や志田龍星(23=岐阜)と比べると前評判はそこまで高くなかった。「S級特進は目標にしていたけど、こんなにトントン拍子でいくとは…」。一足早い出世に少し戸惑っているようだ。

 119期でS級特昇を決めたのは今のところ吉田有希(20=茨城)と2人だけ。その吉田もまもなくS級デビューを迎える。「同級生です。来る前に2人で(S級の波に)もまれてこようって話しました」とおどける。

 1発目の9R予選はパワーある伊藤裕貴(29=三重)と成松春樹(35=佐賀)がいてなかなか厳しい番組だ。「変に気負ってもいけないし、今まで通りに行けるところから。それでどこまで通用するかですね」。出世街道を突っ走る若武者の奮闘に注目したい。