【岐阜競輪・GⅡ共同通信社杯】天下布武を目指す山口拳矢 新車は「ロールスロイスです!」

2021年08月30日 15時20分

山口拳矢が地元のGⅡで超馬力を発揮する
山口拳矢が地元のGⅡで超馬力を発揮する

 9月17~20日に岐阜競輪場で開催されるGⅡ「第37回共同通信社杯」に、地元のスーパールーキー・山口拳矢(25=岐阜)が出場する。山口は今年すでにGⅡサマーナイトフェスティバルでいきなりの準優勝、GⅠ戦でも活躍を続けている。将来の競輪界を背負う逸材が、地元ビッグで男になる。

 2020年7月の本格デビューからまだ1年ちょっと。今年3月大垣の「ルーキーチャンピオンレース」を制すると7月函館GⅡ「サマーナイトフェスティバル」では準V。その間にも6月岸和田「高松宮記念杯」でGⅠ初出場を果たし、8月いわき平のGⅠ「オールスター」といずれも準決まで勝ち上がるなど躍進著しい。

「イメージではルーチャンに出てヤンググランプリを取って、そのあとGⅠと思っていたらルーチャンのあとすぐにGⅠ、GⅡと出られた。できすぎですよ、これ」

 本人も目を丸くしている活躍ぶりだ。 進化のスピードはレースと同様にすさまじく、失敗を糧とし次につなげる即応能力はセンスの塊と言っていい。

「挫折ってわけではないけど意識が変わったのは1月の豊橋記念。それまではまくりで結果を出していて上位相手にも通用するなと簡単に思っていました。勘違い? そうですね(笑い)」

 いわき平オールスターの準決9Rでは順応性の高さを示した。深谷知広(31=静岡)のカマシに構えることなく飛びつき、吉田拓矢(26=茨城)を捌いて中団を確保。更に松浦悠士(30=広島)をどかしてまくりを打った。

「サマーナイトで深谷さんと対戦して似た流れになったとき、あの動きができなかった。だから準決はダメでも動こうと決めていた」

 結果は4着で決勝進出は逃したが肝の据わった絶妙な判断で、鋭い脚と度胸がないと到底できない荒業だった。

「ビッグは予選から緩めるところがない。初日から気が引き締まるけど何回か走って慣れました。緊張感がいい」

 失敗を恐れないのは大胆不敵。それでもプレーは洗練されており何より華がある。アンニュイな雰囲気を漂わせてニヒルに笑うあたりに生まれ持ったスーパースターの資質を感じさせる。

 しかし「やればやるほど力不足を実感。位置を取りに行ってもみんな何でもできるから。判断力を大事にして脚と技術を磨かなければ上じゃ通用しない。気持ちだけでは勝てない」と現状の自己評価は厳しい。

 待望の地元ビッグを目前にしても動じる様子は皆無だ。「気負いはないです。ビッグはビッグだし全部、同じぐらいの気持ち。GⅡは勝ち上がりがきついから中部が一人でも多く上がれれば。もちろん自分も!」と普段通りを強調。それでも、本番へ向けて新たな取り組みも…。

「新車を投入する予定です。今乗っているやつしか持っていなくて不安だったし。モノになればいいですね」

 新車と言えば最近クルマを購入したという。「ロールスロイスです! 中古ですが8か月待ってやっと届きました」と待望のパートナーを手にしこの時ばかりは子どものように無邪気に笑った。

「目標は30歳までにGⅠを取ることです。父(山口幸二氏)が初めてタイトルを取った年齢なんです。もちろん今と時代は違うけど早いですよね。でも早いに越したことはない。実際に(清水)裕友さんは1個上だけど取っているし。慌てないけど早く欲しい。その前にまずはGⅡです!」と目標を定めた。

 身も心も充実する山口がロールスロイスばりの超馬力で優勝をかっさらっていくかもしれない。

 ☆やまぐち・けんや 1996年1月26日生まれ。岐阜県出身。166・7センチ、70・2キロ。117期。父は競輪グランプリ2Vの山口幸二氏(62期・引退)。

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