モーニング開催の佐世保競輪FⅡ「オッズパーク杯」は4日、最終日を迎える。7RのA級決勝はA級1、2班戦初優勝を目指す地元ホープの阪本和也(26=長崎)に期待した。

 2日目(3日)の準決7Rは先行態勢に入った高井流星(26=岡山)の後位でイン粘りを敢行。残り1周で前団の動向を見ていた木村浩宣(34=香川)の大カマシが決まったため、阪本は内に包まれるピンチも、最終1角で高井後位を脚力の差で奪い、高井をギリギリまで追わせてからの3角まくり追い込み…。

 かろうじて、木村に続いての2着で優出切符を獲得したものの不完全燃焼のレースに「気持ちがついてきていない。(6月大垣、同月小倉と)2場所決勝を外していたからですかね。(前を)見過ぎてしまっている」と出てくるのは反省ばかりで、スッキリとはいかない表情だった。

 シリーズ最終日(4日)の決勝7R、九州勢は阪本に100点レーサーの屋宜浩二(35=沖縄)と2004年のグランプリ覇者で〝豊後の虎〟小野俊之(45=大分)の3人が顔を揃えた。

 気になる並びは、小野が「点数があるんだから」と屋宜が阪本に付くことを勧め、阪本には「優勝を取りに行く、やりたいレースをしたらいい」とアドバイスを送り、小野自身は中部単騎の堀兼寿(26=岐阜)を選択して、袂を分かつことになった。

 今期からA級1班に昇格し、今シリーズは初の特選スターターにもなった。ホストプレーヤーとして朝の〝顔〟を務めたプレッシャーはあっただろうが、最低責務は果たした。1、2班戦での決勝はこれで12回目。準優勝は5回あるが、勝利の女神はなかなか微笑んでくれない。

 今後、S級にステップアップしていく上で、どうしても〝肩書き〟は必要だ。「状態は問題ない」なら、勝つことだけに集中できる。身上の前へ前へ攻める競走で悲願を達成し、スッキリした顔を見せる。