小倉競輪ナイター(FⅠ)「第15回吉岡稔真カップ」は3日に最終日を迎える。S級決勝では地元の園田匠(39=福岡)が吉岡カップ3連覇の偉業に挑む。
絶対に負けられない戦いが、ここにある。「S級シリーズは7車立てなので難しいし、何とかしのぐしかない」とこぼすものの、師匠の吉岡氏の冠レースである以上、何が何でも結果を残すしかない。
準決11Rは弟弟子の岩谷拓磨(24=福岡)が先行態勢に入るも、初連係の緊張感からなのか「練習の1割ぐらいも出せてない」ため、小林泰正(26=群馬)の反撃を食らう。番手の園田が身をていしてブロックに出るが、小林マークから切り替えた松谷秀幸(38=神奈川)に内をすくわれて岩谷との連結を外してしまった。
「決勝のためにも2人とも潰しておきたかったし、まとめて面倒を見てやろうとおもったんだが、欲を出し過ぎたかな。もっと引き付けて(小林に)当たれれば…。僕のテク不足だし、人気に応えられなくて申し訳ない」
それでも、3番手に立て直すと「脚には余裕があったし、アタマ(1着)を取りに行ったんだけど」と、ゴール前では松谷に猛然と迫る2着で決勝のキップは確保した。
初日特選でワンツーを決めた北津留翼(36=福岡)も辛うじて勝ち上がりに成功。北津留も「連日、いい走りができてないので自信はないけど、決勝は完全燃焼をするつもり」と積極策を匂わせており好展開も見込めそう。吉岡氏が主宰する練習グループ「不動会」の看板を背負う園田には、優勝の二文字しか見えていない。