西武園競輪S級シリーズ(FⅠ)が23日に開幕。8RS級予選では長いスランプに苦しんでいる小原丈一郎(22=青森)が果敢にカマして2着に粘り込み、予選を無事にクリアした。

 去年6月に9連勝でS級に特進。昇級初戦の地元GⅢで3度確定板入りし、続く伊東(FⅠ)では決勝に進出とデビュー後の1年間はまさに順風満帆だった。

 しかし8月の静岡で落車してから成績が急降下。10月の松戸GⅢでは2日続けて落車滑入するなど、1年弱で4回も落車の憂き目に遭っている。

「良くない原因はいろいろあると思うけど…。転びすぎているのは大きいと思います。弱いのに転ぶから、どんどん悪くなるんです(苦笑)」

 S級での決勝進出は昇級2場所目の伊東だけ。「もう乗れる気がしません」と弱気だが、前回に続いて予選を突破するなど気配は着実に良化中。「ひとつ乗れれば流れも変わるかもしれないので。脚がない分は前々に踏んでカバーしたい」と力を込めた。

 24日の準決勝12Rは同期の佐々木悠葵(25=群馬)と対峙する注目カード。相手は強烈だが、トンネルの出口が見え始めた小原が〝そろそろ〟やってくれそうな雰囲気だ。