大阪府岸和田市の岸和田競輪場で開催されている「第72回高松宮記念杯」(GⅠ)は19日、3日目を終えた。宿口陽一(37=埼玉)がデビュー15年、ついにGⅠ決勝の舞台にたどり着いた。

「乗れると思ってなかったので…」。ただひたすらに頑張り続けた時間を思い起こした。喜びを胸に、今回負傷で欠場となった埼玉の偉大な先輩・平原康多(39=埼玉)の〝超人伝説〟を語った。

「一緒に練習していて、転んで左ヒジを打ったんです。『痛え~、痛え~』って言いながら、その日の練習メニューは全部こなして、誰よりも強かったです(苦笑い)。『こんな状態のオレに負けて、宮杯どうするんだ』って言われてて…」

 練習終了後、病院に行った平原から「折れてた」と聞かされ、改めてその恐ろしさを感じたという…。

 最終日(20日)の決勝12R、関東勢は吉田拓矢と2人。力を合わせ、平原を驚かせる結果を出してみせる。