【大垣競輪・ミッドナイト】今場所で引退の近藤幸徳 最後まで「レースは投げない」

2021年06月19日 19時00分

今場所がラストランとなる近藤幸徳

 大垣ミッドナイト競輪は20日、初日を迎える。期末は来期の昇級や昇班に向けての抱負や現状の点数勝負の話題も多いが、バンクを後にする選手もいる時期。近藤幸徳(58=愛知)もその一人。1983年9月に門司競輪場(現在は廃止)でデビューし、今場所がラストラン。万感の思いを秘めつつ最後まで競輪選手としての走りを見せる。

 本人は「記録に残る選手ではなかったから」と言うが、2003年の西王座決定戦(GⅡ)での決勝進出やGⅠにも数多く出場した名選手。ただ、一番の思い出はGⅡ決勝でもS級初優勝でもなく今年4月の地元・名古屋で挙げた通算516勝目のレースを挙げる。「何年かぶりの1着だったし、愛知の後輩2人(山中貴雄=45、城木健治=32)のおかげの1着。いろんな競技に1着はあるけど、ここまで自分以外の思いを受けての1着は競輪以外にないと思う。GⅡ決勝とかいろいろあるけど、這って泣いたのはその時だけですよ」。

 選手は発走機を離れれば、落車などでどういうケガが待ち受けているか分からない。同じく現役選手の息子・龍徳(30=愛知)からは引退で「ホッとする」と伝えられた。「僕もタツのレースは親の気持ち7割、選手目線3割で見ているから、家族として心配な気持ちはよく分かるんですけどね」。互いを知るからこその最大限のねぎらいの言葉だったのだろう。

 3年ほど前に腰の手術をしてから思うような走りができなくなり「予定より(引退が)早いかな、というのはあるし、やり切ったのと、もう少しというのが半々です」というのが正直な思い。それでも「最後の最後まで競輪選手で」。今場所も4周回の中でどんな展開になろうとも「絶対にレースは投げません」。

関連タグ: