【京王閣競輪・S級シリーズ】神山拓弥が訴えた心の競輪、ラインの闘走

2021年06月02日 12時16分

〝心の競輪〟をアピールした芦沢大輔(左)と神山拓弥

 京王閣競輪場で開催されているS級シリーズ(FⅠ・ナイター)は2日、2日目を行う。初日(1日)の特選12Rでは神山拓弥(34=栃木)が燃える先行勝負で、競輪への思いを爆発させた。

 12R出場7人中、関東4人は全員が追い込み型。そんな中、神山は動くことを買って出た。同じように動く意思を表明した芦沢大輔(39=茨城)は神山に任せることに決め、地元の柴田洋輔(35=東京)が3番手。小林大介(43=群馬)は単騎で、となった。

 別線の強力自力型・飯野祐太(36=福島)が抑えてくるも「オレの中では遅かった」と残り2周の赤板から突っ張った。その後も徹底して飯野を出させない走りでレースをリードした。

「任せてもらえたんだから、やるしかないでしょう!」

 追い込み型の神山がラインの先頭の意味を胸に、熱過ぎる先行を見せた。番手で好ブロックを放ち、1着を取った芦沢は「カミタクがすごかった。あの走りをしてくれた以上、横は通しちゃいけないと思った」。神山は6着だったが、ラインとしてはレースを支配した。人が走る競輪の神髄だった。

 芦沢は「こういうのが多くの人に伝わるとうれしいですね」と話した。神山は若いころは鬼のような徹底先行タイプでも、さすがにこうした先行は久しぶり。「先行選手がどんなにすごいかを改めて分かった。みんなすごいことをいつも前でやってくれているんだと。また後ろを回ったら、オレも頑張らないと」。競輪は人間が見せる究極の心の戦い。

 何か昭和を思わせるオジサンたちの汗かき姿が、京王閣の夜を彩った。2人は2日目の準決11Rでも心を通わせる。

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