【深谷知広の競rin世界挑戦】東京五輪は開催すべきか…今季初の海外遠征で考えた

2021年06月01日 16時00分

普段は人であふれかえっている空港は異常な光景でした(撮影=深谷知広)

 今回の「深谷知広の競rin世界挑戦」は、5月中旬に香港で行われたネイションズカップの振り返りと、帰国後の現状、そして何より東京五輪の開催についての思いがつづられている。

 みなさんこんにちは。今シーズン初の海外遠征のネイションズカップに行ってきて2週間の自宅待機中の深谷知広です(1日解除)。

 今回のネイションズカップ遠征は行きの空港の異常な光景から始まりました…。普段は人であふれ返っている空港ですが、見渡しても数十人しかおらずレストランや免税店も閉まっており食料を調達できず、おなかをすかしていた私は空腹緊急事態宣言が発令されていました。

 そこからスムーズに飛行機は出発して4、5時間で香港に到着しましたがそこからが大変でした。様々な検査を通過して乗り継ぎのような形で空港内の施設に入り、PCR検査を行い結果が出るまで3時間待機…、陰性を確認して入国、その後100個を超える荷物を受け取ってベロドローム行きのトラックに積み込みました。

 感染対策のために一個一個荷物を拭き取り、消毒をしての作業になるのでめちゃくちゃ時間がかかります。やっとそれが終わってホテルに向かうのですが、チェックイン前に再度PCR検査、そしてついにホテルに到着です! 早朝に家を出発して約19時間の大移動でした。

 ホテルに着いて一安心でしたがこれからまた違う戦いが待っています…。それは「孤独」。

 練習とレース以外は人間に会うことができません。食事も配られて受け取るシステムですし、部屋の前には常に見張りの人が座っており、時間になったらGOサインが出て、遠隔管理されたエレベーターで下に降りて会場へ向かいます。

 大会までの練習日だと約3時間、それ以外の21時間は部屋で過ごします。私はこの時間に習字の師範の資格を持つ妻にリモートで教わりながら自分の名前を書く練習をしたり、見たことのない漢字を書いたりして時間を使っていました。

 香港島滞在期間中、2日に1回ぐらいのペースでPCR検査を行い、陰性を確認しながら徹底された感染対策の下、安心して参加することができました。

 世の中がこのような状況の中、大勢の方々の支えがあって開催していただけたことにとても感謝しています。大会を開催することで大きな負荷がかかる人も多いと思いますが、開催することで助かる人もいることもまた事実です。

 私の感覚ではこのような対策が行われ、全員が協力して徹底すれば、かなり低い感染リスクで大会を開催できるのではないかと感じました。もちろん何がなんでも東京五輪を開催してほしい!と言っているわけではありませんがやり方はあると思う!

 どのような結果になっても賛成反対の意見は出るでしょう。だからこそ多くを話し合って適切な判断ができる状態をつくり上げていってほしいと思います。

 今回はレース以外の部分を書いてみました。

 ☆ふかや・ともひろ 1990年1月3日生まれ、愛知県出身。169.8センチ、79キロ。桜丘高卒業。競輪のトップ選手で自転車競技の日本代表。

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