京王閣競輪場でS級シリーズ(FⅠ、ナイター)が6月1~3日の日程で開催される。注目は初日特選12Rの関東勢の動向。4人が特選シードに名を連ねたが、全員が追い込み型…。

 4人のうち、検車場に最初に入った柴田洋輔(35=東京)は「何も言えないです…」。神山拓弥(34=栃木)と芦沢大輔(39=茨城)が到着し、2人は駐車場で8分の話し合い。芦沢は「昨日の夜(30日)も電話で話しました」と、意思疎通を丁寧に図ったという。

 結論としては神山が「前で何でもやる」で芦沢が任せる。小林大介(43=群馬)はそれを受けて、「単騎で。2人にも世話になっているんだけど…」とこのレースに関しては状況を見て一人で立ち回ると決めた。

 柴田は最終的に「小林さんの後ろにいた方がいいか小林さんに聞いたら、ダメ、と。栃茨の後ろです」となった。芦沢の腹の内はどうだったか。

「このメンバーで走る想定で練習していたんです。すごく感じが良くて、タテで勝負、自分で動く考えでした。そしたらカミタクも同じで…。一瞬、別線も考えたけど、カミタクが『やります!』と強気で」

 興奮気味に前を任せてくれ、と訴える神山の熱意にほだされた格好。「鼻息が荒い、とはカミタクのためにある言葉だ」――。達観した仙人のような口ぶりで話すと、愛車の準備に向かっていった。