松戸競輪S級シリーズ(FⅠ)は29日、最終日を迎える。決勝は無傷で勝ち上がった町田太我(20=広島)VS結束する南関勢の構図。個の力なら町田が断然の評価だが、ラインの力で応戦する南関勢も互角以上にやれそうな雰囲気だ。

 南関は大石剣士(25=静岡)に和田真久留(30=神奈川)―白戸淳太郎(48=神奈川)の強力布陣で打倒町田に挑む。準決を2周先行で逃げ切った大石は「久々に長い距離をいい感じでもがけた。松浦悠士(30=広島)さんにならってセッティングを大幅に変えたのもいい方向に行ってます」と気力、気配充実。町田とは1月小倉(町田がS級初優勝)で対戦し「何もできずに終わった」という悔しい思いがあるだけに「今度は何とかしたい。リベンジしたいですね」と力を込めた。

 番手の和田は準決をまくりで順当勝ち。「セッティングを戻したら初日よりはだいぶマシになった。絶好調とは言えないけど、それなりの状態」と、こちらも気配は悪くない。大石が対町田に鼻息が荒いことを知ると「それなら最後まで付き合いますよ」と余裕の笑みを見せた。

 3番手回りの白戸はヒザの痛みを抱えていることもあり「まずは(責任感のある)番手じゃなくてよかった」と、この並びにひと安心。大石がヤル気でハイペースの流れが予想されることもあり「僕はいないかもしれないけど(苦笑)…、何とか付いていきたいな」と話していた。