函館ミッドナイト競輪(FⅡ)が21日に開幕する。6Rには地元のエース中村弘之輔(29=北海道)が出走。次点で特選からは漏れたが、それは想定内。気持ちを切り替え、ひたすら勝ち上がりに集中する。

 競走得点7番目の西村行貴(37=東京)との差はわずか0・06。次点で特選シードは逸したが「もちろん分かってましたよ」と、それは織り込み済みだ。

「前回の弥彦で逆転されましたね。西村さんは決勝に乗って僕はダメだったから、その時点で覚悟はしました。最終日に僕が1着だったら点数はちょっと上回ったみたいだけど、これが今の調子であり力なので」

 3月以降、決勝進出からは7場所遠ざかり、その間わずか2勝。2年前にS級を経験した力からすれば明らかに物足りない。「調子がいいとか、行けそうな感じがするとか、そういう感覚が戻らないですね。1着が取れるようになれば少しは変わると思うんだけど。兆しは…、どうですかね」と、本人も現状を冷静に受け止めている。

 それでも「今回ぐらいは決勝に乗らないと、と思ってます」と力を込める。「月が替わったら点数がガタっと落ちそうなので、それは食い止めないと。もう少し頑張りたい思いもありますから」。直前の函館記念は誘導で参加し、一線級の走りに改めて刺激も受けた。気迫があまり表に出るタイプではないが、今回はひそかに燃えている。