函館競輪開設71周年記念(GⅢ・五稜郭杯争奪戦)の決勝戦が18日に行われ、松浦悠士(30=広島)がまくりで古性優作(30=大阪)の先行を沈め優勝。4月武雄に続く今年5度目、通算11度目のGⅢ制覇を飾った。

 王者らしく隙のない立ち回りで勝ち切った。打鐘4角から先行した古性の4番手を確保すると、まくり一閃。準決こそ7番手に構えて取りこぼしたが、今の松浦がしっかり位置を取って仕掛ける流れになれば、まず負けない。村上義弘(46=京都)のけん制を乗り越えるとあとは独走。完勝だった。

「古性君が行かなければ自分で行こうかなというぐらいの気持ち。4番手を取ってすぐに仕掛けられたし、レースとしてはよかった。準決の悔しさが生きましたね」。GⅠ京王閣ダービーを制した直後で、より結果を求められるシリーズでもあったが「精神的には解放された感じ。楽でしたよ」と、余裕の笑みを見せた。

 グレードレースばかりを11場所走り、今年早くも優勝6回。武雄記念、ダービーに続く3場所連続優勝に「毎回優勝するつもりで来ているけど、ちょっとやり過ぎかな」とおどけてみせたが、もちろん手綱は緩めない。次節は地元・広島での全プロ記念(5月29~30日)とあって「広島は負けられないので」と表情を引き締めた。勝率4割超え、3連対率は9割にも迫る新王者の進軍は、しばらく止まりそうにない。