和歌山県営の奈良ミッドナイト競輪(FⅡ)が18日に幕を空ける。チャレンジ4Rの仲野結音(21=大阪)は来期もA級3班格付け。それでも焦ることなくマイペースに力を付けている。「もちろん初めは特昇したい気持ちはありましたけど、今はそこまで。上で先行を主体に戦える脚を付けていきたいし焦らずにやっています」

 ホームの岸和田バンクは全面改修で新装された。バンクに行けば誰かいて、練習環境は充実。特に先輩たちのアドバイスが大きな力となっている。「バンクがピカピカで。以前なら他地区の方がきれいでいいなと思ったけど、今では岸和田が断然上。バンクではいろんな方に会いますが、特に古性(優作・30=大阪)さんにいただくアドバイスが自分の糧になっています」

 古性は何でもありの自在っ気あふれる戦法を主武器としているが、A級時代から「先行」へのこだわりは強かった。だからこそ、現在開催中の函館記念の二次予選9Rで村上義弘(46=京都)を背負い先行したように、今もバリバリに長い距離を駆けている。

 S級上位クラスで先行で結果を出し続ける古性の存在は何より説得力があり、若手にとっては一つひとつの助言がすべて〝金言〟となる。「大阪には『先行』で目立つ人がいないので、自分がそうなれるように力を上げていきたい。まだまだですけど、いずれは」と、古性の背中を追って、この先を見据えている。