久留米市営の小倉ミッドナイト競輪「オッズパーク杯」(FⅡ)は10日、最終日を迎え、8Rでチャレンジ、9RでA級1、2班戦の決勝戦が行われる。この日最後の戦いとなるA級1、2班戦は今期7Vに王手をかけた大西貴晃(28=大分)が断トツ人気を背負うが、本命決着では満たされないアナタはヤング松尾勇吾(22=熊本)の一撃を狙ってみてはいかがだろうか?

 2日目(9日)準決7R、才迫勇馬(32=広島)の逃げを4番手2角からひとまくり。見事、優出一番乗りを決めた。「早く仕掛けようと思っていた。初日より力が入りました」と振り返った。松尾をマークした名川豊(30=福岡)は「いいスピードだった」と九州の後輩に合格点を与えた。対照的に才迫の番手で松尾のまくりをブロックに行った連仏康浩(35=岡山)は「一瞬、止まったと思ったけど…」。二の足を使って、突き放されたことを悔しがっていた。
 
 今回は約1か月ぶりのレース。腰痛持ちである松尾は痛みを感じて前走の武雄をスキップ。「練習は1週間」だったが、初日(8日)も3番手3角まくりで勝っており、ピンピン優出。「レース勘も戻ってきた」なら、心配材料は一つずつ解消されている。

 来期(7月~12月)はS級への初昇格が決まっている。その前に優勝して箔を付けておきたいところ。自身も「そろそろ」と、その機をうかがっている。頼りになるデータもある。これまでの優勝(チャレンジ)4回のうち、2回が小倉でのもの。さらに、A級1、2班戦にステージを移行してからも昨年11月が決勝3着、前回の今年3月が準優勝と上がり目。バンク相性の良さも後押ししてくれそうだ。

 最終日(10日)の決勝は後ろに同県の先輩である高木竜司(44=熊本)を引き連れての自力勝負。別線となった大西―名川や今節大ブレークの田村裕也(25=徳島)―連仏の中四国ライン、単騎の堀僚介(26=大阪)もいて、コマ切れの乱打戦必至も「しっかり力を出し切りたい」。勝負どころで自転車を持ち出し、悲願を達成する。