【京王閣競輪・GⅠ日本選手権】松浦悠士が初の〝ダービー王〟に 戦友・清水裕友とがっちり握手

2021年05月09日 19時12分

優勝した松浦(右)と清水はがっちり握手

 東京都調布市の京王閣競輪場で「第75回日本選手権競輪」(GⅠ)の最終日(9日)が行われた。注目の決勝は清水裕友(26=山口)の先行に乗った松浦悠士(30=広島)が抜け出し初の〝ダービー王〟となった。松浦のGⅠ制覇は昨年8月のオールスター以来、3度目。2着の郡司浩平(30=神奈川)、3着の佐藤慎太郎(44=福島)との差はそれぞれ微差の大接戦だった。

 ヨレヨレでクタクタになったボロボロの〝ダービー王〟。その疲れ果てた顔に流れる汗が、見る者を直立させる。威厳を伴う栄誉――。愛する戦友・清水裕友が打鐘過ぎ2センターからペースを上げる。その時点で勝つしかない、という状況は明らかだった。「あれだけ踏んでくれたんでね。でも抜かれたと思いました…」

 車間を切り、直線にかかると外に郡司、内に佐藤が襲い掛かってきた。外に張り、左側の佐藤にヒジをかけたところがゴール。松浦としては「ダメかも…」の思いがあったが、清水は松浦の優勝を信じ、声をかけたという。
 
 2人とも今年の目標としてダービー優勝を掲げてきた。最上の戦いを制し、本音がこぼれる。解放感からか「もう、目標は立てない! プレッシャーが…もう(笑い)。実際、今回あんまり仕上がってなかったし(笑い)」とつかの間、ユウジっぽい甘い表情で笑った。自らを窮地に追い込み、究極の状態での戦いは壮絶過ぎた。

 清水も「今回は疲れましたわ~」と笑って帰途に就いた。同じ目標に向かい、2人で力を合わせた結果、松浦の手に入った日本一の称号。輝きと重みが、握り合った2人の手の中に美しくたたずんでいた。

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