【オートレーサーマシン図鑑102】米里信秀(52)伊勢崎・19期

 愛機「ジッピー」を主戦としている。「これは自分で付けた車名じゃないんですよ」という。「友人に『付けてくれ』と言われて付けたんだけど、映画に出てくる何かのキャラクターだったみたい」とのこと。もう一車、「トクノシマ」の名前を付けた車もある。これは故郷の徳之島(鹿児島県)から付けたものだ。実は上京して就職したが「たまたま見たスポーツ新聞にオートレースの選手募集の広告が載ってて、それで受験した」そうだ。

 それまでにボートレーサーの試験を受けたことがあり、オートの存在は知っていた。だが応募書類を取りに川口に行くまで、オートレースは見たことがなかったという。「当時、新聞が70円だったかな。130円の切符を買って、そのお釣りで新聞を買った」。“70円”で人生が大きく変わったといっても過言ではない!?

 レース場を出れば体力維持のためにジムに足しげく通う。「でも、のどが渇いてビールを飲むのが楽しみ」と本音もチラリ。近況については「試走はもともと出ないほう。試走タイムがそこそこ出て2、3着が取れれば。1着はなかなか取れないし」と話す。それでも暑い時期なら好位抜け出しも十分ある。穴党は覚えておきたい存在だ。

☆よねざと・のぶひで=1962年2月10日生まれ。鹿児島県出身。85年6月27日選手登録の19期。優勝回数は5回。同期は片平巧、岡部聡、須賀学、柴山信行、水崎正二、伊藤幸人、清水卓など。血液型=B。