別府ナイター競輪は18日に開幕。4Rで地元期待の新鋭・阿部将大(24=大分)が、赤板から突っ張り先行で別線を完封。マークの三槻智清(44=佐賀)を振り切る圧巻のレースを披露した。2日目(19日)は自らの鬼門である準決に挑む。

 バック4メートルの向かい風に自力選手が苦しむ中、2周先行で堂々の押し切りを決めた。「普段から練習しているバンクですから、風は気になりませんでした。いや、自分が走った時は風がやんでいたような気がします」と、天気まで味方にした阿部が、決勝進出に燃えている。

 前2場所の高知と松山で準決敗退していることに「なかなか準決で結果を残せないけれど、ラインで上位独占を目指して果敢に仕掛けてはいます。それでも1、2着に粘り込めていないのが、自分の脚力不足だと実感しています」と、反省しつつも地元戦だけに「今回こそは」の気持ちが強い。

 昨年8月にA2班に特別昇進し、15場所(10月久留米の企画を除く)を消化して、準決3着が5回ともどかしい思いをしている。昨年12月の和歌山、続く小倉、そして今年2月の松山では1着でクリアしており、実力は折り紙付きだが、もっと安定した成績を残したいところだ。

 今節も「地元戦ということで練習はしっかりできたし、大好きな別府バンクですから、自分の走りをしっかりしたい。上位(S級)でも自力で勝てるような選手になるために頑張っているわけですから」と、戦法に迷いはない。「上吹越(俊一・44=鹿児島)さんとは初めての連係。早めでも主導権を取り切って、上吹越さんにオレはもうダメだと油断させておきつつ、しっかり踏み直すことができれば」と、積極的な競走で準決突破、そして、その先にある2度目の優勝を目指して疾走する。