西武園競輪開設71周年記念(GⅢ・ゴールド・ウイング賞)最終日(18日)12Rで決勝戦が争われ、野口裕史(37=千葉)が逃げ切って記念初優勝を4連勝で飾った。
文句なしの逃げ切りだった。「準決はフカしすぎたので今日は落ち着いてラスト一周でスピードに乗るように駆けた。最後は気持ち悪くて(何着か)わからなかったけど同県の人たちが『おめでとう』って。まだドッキリなんじゃないかって信じられません(笑い)。まさかこんな日が来るとは本当に思っていなかったので…」と目を丸くしながら完全Vの喜びをかみしめた。
この優勝を伝えたい人を聞かれると「お世話になっている師匠(武井大介・40=千葉)です」と即答。そして「家族は和田(健太郎・39=千葉)さんの(GP)優勝を見ているので、1億円を取らないと喜んでくれません」とジョークを交えながら、自身を支えてくれている大事な人に感謝の意を表した。
次走は初出場となるGⅠ日本選手権(京王閣・5月4~9日)。「今回の優勝は自信になった。強気にバック線を取る競走をしたい」と大一番への意気込みを語った。
「勝ち負けも大事だけど自分は内容重視の走りをこれからもしていきたい。それが得意戦法でもあるので。このスタイルで(上のクラスで)どこまで通用するのか。そこだけを目指していく」と大きな夢を抱く、ハンマー投げ日本一から競輪選手に転身した野口の挑戦は、始まったばかりだ。
写真=野口
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