川崎競輪場で開催されているS級シリーズは23日、初日を行った。今期S級に初めて昇級した小畑勝広(21=茨城)の瞳が輝いている。

 S級予選8Rは打鐘先行でよどみないペースで押し切り勝ち。引き揚げてくると、勝因を教えてくれた。今節は尊敬する武田豊樹(47=茨城)、同期同級生の朝倉智仁(21=茨城)との生活が刺激になっているという。

「前検日から2人にずっと教えてもらっています。競輪のこと、自転車のポジションのこと、フレームのこと」

 そうした話を聞いた後のレース…。固くなってしまうのかと思うが、初日は「緊張より、走りたい気持ちが強かった」。武田とは「(取手)バンクでお会いすることはあって、このタイヤも、武田さんにお聞きした固さで試しているんです」という。若々しい笑顔で、タイヤを見せるように自転車を持ち上げた。

 準決では武田との同乗の可能性も考えられたが「まだ、早いです」と話し、発表を待った。結果、小畑は9R、武田は11R、朝倉は10Rとそれぞれ別になった。目指すは決勝で全員集合。まずは先陣、切符をつかむ。