名古屋競輪S級シリーズ(FⅠ)は22日、2日目を開催。今節で引退することを表明し、視線を集めている林巨人(37=愛知)にまた追い風が吹いた。10R準決は皿屋豊(38=三重)が新鋭の菊池岳仁(20=長野)を突っ張って気迫の先行。番手をキープした林が差し切って連勝を飾った。

 引いてカマシを考えていた皿屋は「菊池君の抑え方が中途半端だったから、もうやるしかないと。自力選手としての意地ですよ」と声を張った。菊池の再度のアタックには「ホームで出られそうになって死ぬほど踏みました。20歳と38歳の力勝負だしキツかった~」とおどけた。

 林は「ピンピンなんていつ以来かわからない。連日、三重の若手が行ってくれて…。あっ皿屋さんは年上か(笑い)」と顔をほころばせた。ラストランの決勝は再度、皿屋とタッグを組む。「初日は緊張したけど1走して落ち着きました。皿屋さんの番手で今まで通りの走りをします」と静かに闘志を燃やした。皿屋は初日、野原雅也(27=福井)に完敗しており、「一矢報いたい」と鼻息が荒い。38歳の奮闘で林に神風が吹くかもしれない。