「第23回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」(GⅠ)が18~21日の4日間、新潟県の弥彦競輪場で開催される。中心になるのは深谷知広、金子貴志、浅井康太の中部SSトリオだ。また当大会はスピードあふれる若手選手の台頭が多く、新星誕生なるか?にも注目が集まる。 【ドカント発売開催】

 浅井が3年ぶりの感動をつかむ。GⅠ初優勝を手にしたのが2011年6月の当所当大会。その9月にはオールスターも制した。それ以降、遠ざかっている3個目のタイトルを思い出の地で狙う。深谷はリズムを完全に崩しているのが不安だ。練習やレースでの裏づけを求めるタイプなので、小松島記念後、どこまで納得の練習ができたかがカギになりそう。金子は番手戦で失敗するケースが見られるも、力が落ちていることはない。昨年の師弟ワンツーによるGⅠ初Vの再現も十分ある。

 先月高松宮記念杯で初タイトルを手にした稲川は、名古屋FⅠ準決で失格の不運。波は激しいがたくましくなった精神力で、タイトルホルダーとしての走りを見せる。脇本は地元福井記念で優勝。中3日の強行スケジュールで心身ともに疲弊しているだろうが、備わってきた底力でGⅠ連続決勝進出は外さない。松岡も今回こそ「取る」覚悟でチャンスをうかがう。

 関東勢は筆頭の後閑が取手記念の準決で落車、神山雄は車を運転中に追突された負傷が気になる。地元戦に燃える諸橋に、木暮、飯嶋、芦沢といったファイタータイプが結束して結果を求めることになる。

 九州勢は中川が中心といっていいだろう。全プロのスプリントを連覇して初日は「理事長杯」スタート。GⅠ初の決勝進出、そして一発ツモまで可能性はある。井上、荒井、小野、大塚といった選手たちも存在感を取り戻してきた。地元久留米記念を勝った坂本も波に乗る。園田、吉本、野田、北津留と粒も揃う。

 南関勢は特選スタートの根田と桐山に期待がかかる。根田は当所との相性も悪くなく、果敢に攻めてGⅠ初決勝進出だ。桐山もどうしても乗りたいGⅠ決勝の舞台へ、執念を見せる。

 岩津は宮杯後のFⅠを2本欠場しているが、きっちり仕上げてくるだろう。小倉、阿竹も地元記念で燃え尽きることなく、暴れるのみだ。

 菊地も宮杯決勝での落車により、復帰が今節になる。体は痛くても、気持ちでカバーする。小松崎もGⅠ初の決勝進出が狙える位置まで成長してきた。