小田原競輪S級シリーズ(FⅠ)が18日、開幕した。予選6Rでは高橋陽介(39=青森)、7Rは箱田優樹(30=青森)がともに逃げ切り勝ち。冬季移動の拠点を当地に置く〝青森籍・小田原支部組〟が躍動した。

 やはり小田原では気持ちの入り方が違う。高橋は久々の逃げ切りに「ここを走る時は、いい内容で勝ちたいと常に思っている。今日は勝つために先行しました」と充実感を漂わせた。追い込み寄りの自在型とは思えないほどの力強い走りに〝ハコ3〟の山田敦也(37=北海道)も「自分に余裕がないのもあるけど、強い。まだまだ自力でやれる」と脱帽だ。

 高橋に続けとばかりに箱田も打鐘先行で押し切った。感覚的にはしっくりいかず「正直、よくない。まだまだ修正の余地がある」と自己採点は辛いが、後方で機をうかがっていた徹底先行の樋口開土(24=東京)より先にスパートした判断はさすが。「あそこは駆けるところ。今日は展開がうまくいった」と、立ち回りには合格点をつけた。

 4月中旬まで小田原にとどまる高橋に対し、箱田は今節終了後に地元の青森へ引き揚げる。「今年も多くの人にお世話になった。最後に決勝に乗りたいですね」。高橋は10R、箱田は11Rでともに今年初のファイナル進出を狙う。